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第5回岩手県高校生溶接技術競技会に出場!!

岩手県高校生溶接技術競技会

この競技会は岩手県内の工業高校に在籍する高校生が溶接の技術を競うために行われる大会で、溶接のプロが受験する溶接技能者資格(N-2F・基本級、下向き、裏当金なし)という溶接試験と同じものを製作するものです。審査は外観(見栄え・欠陥)や折り曲げ試験などを行いその合計点で競います。
また、この大会の優勝者は全国大会へ推薦され、9校から15名の参加者がありました。

出場者

出場者の水上さん(女子の参加者は3名でした)

出場したのは電子機械科1年生の水上さん。1年生の当初から溶接に興味を持ち、夏の猛暑の中、担当職員に頼み込み大汗を書きながら練習を始めました。メインとなるウェイトリフティング部と掛け持ちしながらの練習で夜遅くまで練習することもありました。
本人曰く、溶接は自分の技術で鉄を溶かしてくっつけられたときの達成感がたまらないと話しており、練習をやればやるほど上達していく楽しさを感じながら作業している様子でした。

事前練習

本校の溶接機とは感覚が違うため前日入りして練習をしたのですが、やはり調節がうまくいかず欠陥の嵐。用意していた4セットの材料も全部使い果たし、本番前に練習する材料も使ってしまいました。急遽、会場の機械を使わせていただき、加工して本番朝の分の材料を確保することができました。

作業中の水上さん

大会当日の朝の最終調整

不具合の嵐は大会直前になっても解消することはなく、もう半分はダメかもしれないという感じもありました。しかし、水上さんは本番にはこうすれば対処できるかも・・・と何か考えもあり、イチかバチかそれを試そうと思っていたようです。

大会本番

開先加工中

不具合が払しょくされないまま競技本番へ。いつもどおり開先加工も時間内に終わらせることができました。
この作業で肝になる1層目。ここで失敗すればこの後の立て直しは難しいです。しかし、心配をよそにスムーズに加工する水上さん。あれほど調整に苦労していた1層目もアークが切れずに終了することができました。後で話を聞くと本番直前に考えていた対処方法が良かったようです。

作業終了

全て時間内に作業が終わり提出することができました。
残念ながら4層目(最終層)では若干不具合があり、少し悔いが残る出来栄えとなりました。しかし、曲げ試験を行う場所についてはしっかり接合しており、特に今回の肝となる裏波(1層目)はかなりきれいな出来栄えでした。
溶接の検査は、外観が裏表共に50点ずつ、折り曲げ試験も裏表共に100点ずつのため、折り曲げ試験で破損しなければ良い結果になるのではないかと思っております。

最後に


工業界、特に鉄工所で溶接する女性職員はほとんどいないのが現状です。そんな中、会場で会えた1年生の女子選手。お互い同じ年代で同じ競技に参加した良きライバルでもあり、仲間のような存在。少しの時間ですが、お互い交流できて有意義な時間だったようです。
またある企業の社長さんがとても上手だったとお褒めの言葉もいただきました。この大会を通じて様々な方と交流ができてとても刺激的な1日となりました。

他校1年生女子選手と交流

社会人競技会

高校生の大会のあと、社会人の溶接競技会も見学できました。
作業するスピードや迫力、風格は高校生の何倍も何十倍もの雰囲気を感じました。特にも高校生よりも難易度の高い溶接作業をする選手たちは難しい課題を何なくこなす自信と溶接に対するプライドを感じることができ、私たちも、これからもっと溶接に向き合ってレベルを向上させていきたいと心新たに帰ってきました。

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